僕と本と未来

本を読んで感想などを書いてます。

なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?

著者はマッキンゼー(経営コンサルティング会社)出身で現在、靴とファッションの通販サイト、ロコンドを運営している株式会社ロコンド代表の田中祐輔さん。この本ではマッキンゼーの価値観や考え方、そして著者のマッキンゼーに入ってから辞めるまでのエピソードなどが書かれている。

なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?

なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?

 

 この世界で活躍するマッキンゼー出身者の数は計り知れない。世界的名経営コンサルタント大前研一さんを初め、株式会社ディー・エヌ・エー創業者の南場智子さん、オイシックス代表の高島宏平さんなどたくさんのマッキンゼー出身者が活躍している。

 

これから僕がこの本を読んでマッキンゼー特有のここが凄いと思ったところを紹介しようと思う。

 

「寄らば大樹の陰」の思考を捨てること。そして自らがリーダーシップを発揮して日本や世界に対してインパクト(変革)を与えること。これこそが僕がマッキンゼーの中で学んだ価値観である。

 

 

僕はこの価値観がマッキンゼーの強さを表していると思う。寄らば大樹の陰の思考を捨て、一人一人が会社に所属しながらも自発的にバリューやインパクトを与えようと行動することこそが、マッキンゼーの強さの秘訣なのだと思う。

 

 

マッキンゼーではダメ出しだけして自分の意見を言わない「批判家」や何も物申さない「傍観者」であることは許されない。

 

このような価値観が根付いているのが凄いのだろう。

 

ダメ出しするだけの批判家って多いなと僕は思う。新しい価値観や考えを掲示された場合の反応などを見ていると簡単に分かる。自分の価値観と違うから叩いてやれ、そんなのありえないだろ、テレビで批判していたから僕たちも批判していいはずだ、と反射的に批判している人は多い。

 

 

 

このように新しい考えなどを掲示された時やみんなが批判している時などに反射的に批判する人は「思考停止」で、「恥ずかしいこと」だと認識したほうがいいだろう。批判をするときはなぜ自分がそのように考えるかをしっかりと説明しなければならないし、その人の人格を否定してはいけない。

 

 

他にも傍観者になることもいけない。マッキンゼーでは会議で何も話さない人は「無価値」とみなされているらしいし、会議に意味がないと思えば他の仕事を始めたり、出て行ったりということが当たり前なのだという。

 

僕もこの文を読んで自分の意見を言わない批判家や傍観者にならないように気を付けていこうと思う。

 

 

ここからは僕がこの本を読んで最も印象に残ったマッキンゼーの思考法で最も重要である「イシュー」について紹介しようと思う。

 

 

まず、何か調査や分析を依頼されたとする。そんなとき重要なことは目的意識を明確にすることだ。

 

あなたが調査・分析で何の質問に答えているのかの「クエスチョン」を明確にする意識を持つことである

 

しかしながらクエスチョンの数は無限であるので、その次に著者はこのようにするといいと述べている。

 

「アクション仮説を検証するためのクエスチョン」に絞って答えることである。

 

 ここでいうアクション仮説とは何をすれば問題が解決するかという仮説の事だ。

そのような仮説を立てていき何を分析すればいいかを明確にする。

ここまできて「イシュー」を考える。著者の言うイシューとは、

 

「アクション仮説をするかしないかが、経営にとって重要かどうか」である。

 

 

これは経営にとって重要でないことはイシューではないという事だ。だからしっかりとイシューであるかを明確にする必要がある。

 

そしてイシューを解いていくのだが、まずはMECEなどでイシューを分解していき、そのあとに検証などをして実行していく。(詳しい説明が知りたい人はこの本を読んで見てほしい)

 

 

このような思考法は僕にとってすごい参考になって読んでよかったと思う。この本では著者のエピソードなどもたくさんでてきて楽しく読める。そしてなぜマッキンゼーは志士を輩出できるのかについて3つの理由なども興味深かった。

 

マッキンゼーってスゴイなと思えるし、読んだ人が具体的に活かせる内容も多いと思う。思考法などについ興味のある人などは参考になると思う。

なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?
 

 そして同じくマッキンゼー出身で世界的経営コンサルタント大前研一さんの「稼ぐ力」はお勧めだ。

日本企業は今、何に苦しんでいるか、これからの日本に必要な人材とは、世代別「稼ぐ力」をどう鍛えるか、などが分かる。内容も大前研一さんの視点や考えは素晴らしいので読んで損はないと思う。

 

よかったら他にも本の紹介をしているので読んでみてほしい。

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