リアルフリーのビジネス戦略
著者は脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を出店した株式会社ジンコーポレーション社長の高橋仁さん。僕がこの本を読んで感じたことはリアルでフリーは実現できるということだ。この本を読んでこれからはリアルでも無料化が少しずつ出てくるかもしれないと思った。
この本を読んで本当にすごいなと思った。しっかりとした戦略のもと無料化への道がしっかりと示されている。まずはリアルフリーを実現させる市場を見極める必要があり、条件は
人間の本能に訴えるビジネス・古いしきたりが幅をきかせる時代遅れの業界・顧客と直接接点を持てる業界
この業界を約10年で4つのステージに分けて完成させていく。まず基本的なサービスに関しては古いトップ企業の逆張りで悪いところを良くしていって顧客にとって良いサービスを提供していくという前提がある。
ものすごい簡単に説明すると、第一ステージで中小都市に店舗を数店舗立てドミナント戦略を行う。その後も複数の地域に進出しドミナント戦略を行う。そうすることで口コミが広まり会員数が増える。そして規模を大きくしていく(細かな戦略もものすごい大事で興味のある人はこの本をよんでほしい)
ここまで行くとようやくリアルフリーへの実現が近くなる。まず口コミの影響により広告費があまり必要なくなる。ただ人件費や店舗運営に関わるコストはなくならないので、第三者企業との提携を行う。本の例だと脱毛サロンに通う会員組織のデータベースがあり、120万人以上で美への情報感度が高い10代から40代女性というかなり絞り込まれたデータがある。
それを利用して女性関連の市場をターゲットとする企業にマーケティングの調査の提携などで収益を得る方法がある。他にも他企業の広告を会員に届けることで収益を得ることもできるだろう。
最終的には収益の柱は商品やサービスではなくコミュニティーそのものになるのだ。そうすることでリアルフリーは実現する。
確かに実現するのは簡単ではないけど実現できたら本当に素晴らしいと思う。
クリスアンダーソンの書いたフリーと違って本は分厚くないので、すぐ読み終わるので興味がある人は読んでみてほしいなと思う。