僕と本と未来

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ゼロからトースターを作ってみた

著者のトーマス・トウェイツはデザイナーで、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートに在学中にゼロからトースターを作るというプロジェクトを実行した。ゼロからトースターを作るという事は、地中を掘って原材料から作ることだ。この本はめちゃくちゃ面白かった。

ゼロからトースターを作ってみた

ゼロからトースターを作ってみた

 

 この本の初めのページに著者の前書きがあるんだけど、この前書きを読んで見れば、どんなプロジェクトなのか簡単にイメージできると思うので紹介しようと思う。

 

やあ。僕の名前はトーマス・トウェイツ。この度、僕はトースターを作ったんだ。時間にして9カ月、移動距離にして3060キロ、そして金額にして1187.54ポンド(約15万円)をかけて。ただの電気トースターに費やすには、明らかに多すぎる「出費」だ。でも、僕はただトースターを作ったわけじゃない。本当に作ったんだ。地中から原材料を掘り起こすところから始めて、お店に行けば4ポンド以下で手に入る、あのパンを焼く機械を作った。

 

TWINBIRD ポップアップトースター L.u.P.u. ホワイト TS-4668W

TWINBIRD ポップアップトースター L.u.P.u. ホワイト TS-4668W

 

 まず最初にこのプロジェクトとの第一歩としてリバースエンジニアリングを行い解体するんだけど、すべての部品数が404個という多さなんだ。そして著者は鉄やマイカ、プラスチック、銅、ニッケルなどを試行錯誤して手に入れていくんだけど、本当に大変な道のりなんだ。

 

 

いいだろう。そういうことなら、こいつに一生をかけてやろうじゃないか。100種類の材料を探し求めて地球を探し、凍てつく氷河や南国の森、そして忘れ去られた湖で半導体を探す。全然悪くないね。ヒゲを伸ばしてもいい。

 

 

 著者の発想や言葉はとにかく面白いし、行動力はピカイチだ。そしてこのプロジェクトにはルールがある。それは1、店で売っているようなもの2、トースターの部品はすべて一から作らなくてはいけない3、自分に出来る範囲でトースターを作るというものだ。

 

そのルールを守り、著者は教授に聞いたり、遠くまで原材料を掘りにいったり、いろいろな実験に失敗したりしながらトースターを作り上げていく。そして本の中には、トースターを作っていく過程の写真などもたくさん載っていてすごいイメージがしやすくて実際にトースターを作りあげていく感覚になる。

 

そして僕がこの本を読み終わって思ったことは、やっぱり何か大きなプロジェクトをすることはものすごいワクワクするなと思った。そして現在の物のありがたみが身に染みて分かったような気がした。僕もワクワクすることを本気でしていこうと思う。

ゼロからトースターを作ってみた

ゼロからトースターを作ってみた

 

 他にも本や映画の紹介などをしているのでもしよければ読んでみてほしい。

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