論理力を鍛えるトレーニングブック 論理思考を身につけるには?
著者はグロービス・マネジメント・スクール講師の渡辺パコさん。日本人は論理思考が苦手だ。僕もその一人だ。なぜ日本人は論理思考が苦手かというと日本人は子どものころから論理的にものを考える練習を積んでいないからだ。この本を読むことで論理思考を身に着ける方法が分かる。
そもそも論理思考を身に着けるとどのような利点があるのか本の中にこのように書いてある。
1相手の意見を適切に理解できる
2適切な反論ができる
3クリエイティビティが高まる
4会議を効果的に進められる
このように論理思考を身に着けることができればたくさんの利点がある。
この本ではまず、論理思考のツールを学習する。例えばMECE(ミーシー)やロジックツリー、ピラミッドストラクチャなどだ。そのあとどのように考えていくかの方法を学習する。そして演習に入る。
演習では時事問題などの文を読み選択肢の中から回答を見つける問題やイシューは何かを問う問題などを考えながら結論を出していく。そしてバーチャル受講生の回答や考えなどを吟味しながら論理思考のトレーニングをしていく構成になっている。
そして問題を考えていく中で非常に重要なことがある。それはどんなことにも、なぜ自分がそのように考えたか理由を説明できるようにすることだ。
例えば時事問題を読んで選択肢の中から正解を見つける問題でもなぜその選択肢が正解なのかを的確に説明できるようにする。そして不正解の選択肢もなぜ不正解なのか理由を説明できるようにする。これは僕にとって少し難しかった。不正解の選択肢でもなんとなく違うとは思っても、不正解の根拠が見つかりにくい場合が多かったからだ。僕はこの問題をしていくうちに自分が日ごろいかによく考えていないかを痛感した。
そしてこの本に論理思考を自分のものにするためのアドバイスが書いてあった。
1考える習慣をつける
これは日ごろからどんなことでもなぜなのかと考え続けることが重要だという事だ。
2説得されない・反論する
これは例えば自分が考えた企画が通らなかったときなどに、あっさり納得せずになぜそうなのか、なぜ自分が考えたようにならないのか、もしなるとしたら、何が足りないのかなどを考えることだ。
3具体的に考える
これは相手が言っていることが分からなければ具体的に考えてみるという事だ。
4主張を否定し、人格を否定しない
これは反論をするときは相手の主張をすべて否定しないほうがいいということだ。同時に、反論する時は主張に対して反論し、人格を否定してはいけない。
5論理的であることはクリエイティブであること
論理的な思考は固定的な見解を生むことではなく、自分の考えを押し付けることではない。自分がともに物事を進める相手と、議論したり説得したりする中から、自分が気づかなかった新しい価値観を発見し生み出すことが出来るという事だ。
この本を読んで論理的思考を身に着けるためにも日ごろからたくさんの物事に対してなぜなのかと考えながら生活していこうと思う。そして論理的に物事を考えられる人になりたいなと思う。