問題です。2000円の弁当を3秒で安いと思わせなさい 「50人に1人無料」は得か? 老後の蓄え必勝法
著者は「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」を書いた山田真哉さん。この本は基礎的なことから楽しく会計を学べる本だ。内容としては、老後の蓄え必勝法や消費税増税の対策、飲み会の幹事に学ぶ「損益計算書」と「キャッシュフロー計算書」の違いなど、楽しく会計を学べるいい本だと思う。
僕はこの本を読んで会計のことを学ぶのは非常に重要だと思った。なぜなら会計を学ぶことで家計、ビジネス、将来のことなどあらゆるお金の面に役立つからだ。
これから僕が面白いなあと思ったところを紹介しようと思う。
「50人に1人無料」
このキャンペーンが大手量販店で行われていた場合、割引サービスとしてお得かどうか。
これを見ると一瞬お得だと僕は思ってしまった。でも冷静に考えると50人に1人ということは100人に2人なのでわずか2%引きに過ぎない。大手量販店では30%引きというキャンペーンも当たり前だから全然お得じゃない。著者はこのように考えるようになることが重要だという。
大切なのは、重要な数字を感覚でつかむセンス。高度な計算能力や簿記の知識があるに越したことはありませんが、必要条件というわけではないんです。
他にも 「5万円の臨時収入」と「5万円をなくしてしまった」という場合は後者の5万円をなくしてしまった方が2倍強く心に残る。これはプロスペクト理論というもので人間は得をした喜びよりも、損をした悲しみの方が2倍強く残るというのがあって、だから損失を回避する選択をする。
「10人に1人は2割引き」「5人に1人は10%引き」「50人に1人無料」どれも店側の負担は同じなんだけど「無料」が強烈なインパクトを与え、さらに無料は「失うリスクがないという安心感」を与えるので僕たちは無料に飛びついてしまう。
僕もそうなんだけど人間は日ごろから合理的な選択をしていなくて感情に流されて非合理な選択をしている場合が多い。人間は非合理で当たり前なんだけど会計を学ぶことで客観的に分析ができる能力が身につくんじゃないかなと思う。
もしもプロスペクト理論などの事をもっと知りたいと思う人がいたら、「経済は感情で動く」という本がおすすめなので読んでみてほしいなと思う。
他に僕がなるほどと思ったところは、老後の蓄え必勝法というところだ。
まだ僕は若いし老後のこととか考えたことなかったんだけど、著者の老後の蓄えの考えを読んでいると、なるほどなあと思った。
まず、日本人の平均寿命は男女ともに80歳を超えている。そして会社員の方が60~65歳で定年退職してから人生は20年ほど続くと考える。
著者は夫婦で20年間生活するために必要な額は8000万円だという。この根拠は毎月の生活費を30万円として20年分で7200万、それに家のリフォーム代などを加えた金額だ。
毎月の生活費については「生活保障による調査」の「ゆとりある老後」にひつようだと考えるお金の平均が36万6000円で、実際の60歳以上の夫婦世帯の生活費平均は26万5000円となっていることから30万円としている。
8000万円て多いなあと思ったんだけど、現在の年金制度からすると夫婦の一方が会社員の場合は一年間300万の受給額がもらえるので20年で6000万円になる。なので残りの2000万円が必要という事になる。
自営業やフリーランスの方は国民年金で1人年間80万円なので夫婦で年間160万円、20年間で3200万円だ。だから差引で4800万円となる。結構大変にみえるけど著者は自営業やフリーランスの方は定年がないので月々11万~12万ほどの収入があれば20年で2800万円になり差引で2000万円になるという。
では、2000万円をどのように貯めるかという事で、著者は健康に働き、結婚し、子どもに恵まれたケースとして45年を3期に分けた。
1期 就職してから結婚し、子どもが10歳になるまで。
2期 子供が10歳から就職するまで。
3期 それ以降
著者はお金を貯められるゴールデンタイムは、1期と3期しかないという。仮に1期を18年として月4万6千円ずつ貯金すると約1000万円が貯まり、3期を15年として月5万円ずつ貯金し、さらに退職金などでお金を貯めようと言っている。
いろいろ現実は複雑だとは思うけど僕は著者の説明になるほどなって思った。
他にもこの本にはゴールデンタイムを逃した人へのアドバイスや消費税増税の対策などたくさんためになることが学べて良い本だと思う。財務三表や会計の基礎などを学びたい人にはお勧めの本なので興味がでた人は読んでみてほしいと思う。
問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい: 〈新装開店版〉 (小学館新書)
- 作者: 山田真哉
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/06/02
- メディア: 単行本
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もしよかったら他の本の紹介もしているので読んでみてほしいなあと思う。